紋別幼稚園について

保育基盤 

紋別幼稚園では保育の基盤を、キリスト教の価値観においています。キリスト教の価値観とは、子どもたちが神様につくられ愛されている大切な存在であるということです。そして、その目指すところは、子どもたちが幼稚園生活を通して、愛されていることを豊かに体験し、ぶつかり合うことがあっても、互いに大切な存在として励まし合い、力を合わせて生きていくことができるようになることです。そのような子育てをするため当園では次のように保育方針を掲げています。 

 

保育方針  

・豊かな感性を育てる 

・くじけない強い意志と体をつくる 

・他人を思いやる優しい心を育てる 

 

保育方針を支えるもの 

1.本物に触れる 

子どもにはどの子にも、生まれながらにステキな感性がそなえられていて、その感性は本物に触れることで豊かに成長すると言われています。本物に触れるとは、海や山、湖や川、木や花などの「自然」、小動物や虫などの「小さないのち」、絵や音楽などに触れ、そして人と触れ合うということです。しかし、わたしたちは、それらを子どもに与えるだけでは不十分であるとも考えています。

なぜなら、子どもの感性が豊かに成長するためには「一緒に感動してくれる大人が最低一人は必要」だからです。(レイチェル・カーソン著 センス オブ ワンダー) 

そのため、紋別幼稚園では大人と子どもが一緒に感動する機会をたくさん作ろうと考えています。 

 

2.森のようちえん 

紋別幼稚園では、月に1回、森に行って「森のようちえん」を行っています。子どもたちは森の中で小さな動物や虫、草や木などたくさんの「小さないのち」に出会います。森で出会うたくさんの「いのち」たちは子どもたちの感性を豊かに成長させてくれます。さらに森は想像力、創造力、集中力、体力など子どもの生きる力「子ども力」を引き出してくれる素材にあふれています。

木立、原っぱ、切り株、落ちている小枝、やぶ、枯葉、リス、鳥、鹿、鹿にうんち、昆虫、蚊、ダニ、山ぶどう、こくわ、いちご、しいたけ、うるし、花、草、川、空、風、雨、匂い、初めて見る木の実など「子ども力」を刺激してくれるものでいっぱいです。 

 

3.生活としての食育「もぐもぐくん」 

紋別幼稚園では8つのステージで、生活としての食育を実施しています。第1ステージは「何を食べようか」(料理の企画)、第2ステージは「どうやって手に 入れる」(食材入手)、第3ステージは「おいしくなぁれ」(料理)、第4ステージは「丁寧に、美味しそうに」(装う・盛り付け)、第5ステージは「喜んでくれるかな」(お運び)、第6ステージは「食べる」(みんな一緒に)、第7ステージは「美味しい食事に感謝して」(片づける)という8つのステージによって保育を作りあげ、食をトータルに子どもたちに提供しています。 

紋別幼稚園では、この生活としての食育を「もぐもぐくん」と名付けました。そして、「もぐもぐくん」を支える2つの柱があります。それは、「旬と郷土料理」です。旬は食材との出会い、料理は食材たちが奏でるハーモニーです。自然が与えてくれる恵みの中でこそ、子どもたちは豊かに育まれます。 

 

4.絵本のよみきかせ 

絵本をよみきかせてもらうことは、幼児期の子どもたちにとって遊びと同様に大切な栄養素です。子どもたちは絵本を読んでもらうことでたくさんの言葉を獲得することができます。さらに耳から入った言葉を絵の力によってイメージし、豊かな想像力を自ら育てていきます。

さらに、読み手と子どもとの間に生まれる心の交流によって共に感動する体験ができるのも、よみきかせの優れた点です。 

 

 5.礼 拝 

紋別幼稚園では、毎朝クラスごとに「朝の会」を行っています。お祈りをして聖歌を歌います。また、毎月2回、全クラスの合同礼拝を行っています。 

ローソク当番の子どもたちは、祭壇の前に立ってうやうやしくお辞儀をし、ローソクに点火します。こどもたちの心の中には、目には見えない何か大きな存在を畏れ敬う気持ちがあるようです。その気持ちがやがて成長し、「神様が共に歩んでくださるなら、自分はだいじょうぶ」という確信を持ってもらえるようにと願っています。 

なぜなら、その確信こそがこれからの人生の中で困難に出会う時、果敢に立ち向かい、乗り越えていく強い意志を育てるからです。